屈斜路湖畔で暮らす : エゾシカ　受難の季節　その１

　川湯温泉街の空き地で出会ったエゾシカ、ご覧のように左前足を地面につけることができない。３本足でなんとか仲間たちのいる所にたどりついた。不自由な足は細く発達していなかったから、車にはねられたのは最近ではなかったのかもしれない。いま道東のエゾシカは受難の季節。シカたちは春になって雪解けが早い道路や線路際に草を求めてやってくる。そして事故に会うのだ。でも人間たちに生命の尊厳さを気づかせてくれた、このシカの存在。車の運転にさらに気をつけようと思ったのは私だけではないはずだ。